顔を描くということ
1999年2月〜11月
10ヵ月という短い間でしたが、週1度ある施設でご年配の方の似顔絵を描いて、
差し上げる活動を試みました。(一部を載せました)
頼まれもしないのに似顔絵を描き、もらってください・・・
ということにとても不安がありました。
始めは施設の担当の方もどんなことをするのかイメージが湧かないようでしたが、
快く受け入れていただきました。
このような活動をしたのは、似顔絵を描きたい、私の絵をもらってくれる人がほしい、
という単純な動機でした。が、今思うと同居していた祖父祖母が最近亡くなり、
年配の人と関わることを心のどこかで欲していたようにも思います。
似顔絵を描き、しわやしみがある、できる限り正直に描く。
決して飾らなくても、描くことでその方の存在や人生をじんわり
感じることができました。
ただ見るだけ、スケッチするだけで
私のこころのフィルタを少しづつとることができたようにも思います。
もらって下さる方の反応はいろいろでした。慣れていない頃は怪訝な顔で、
「いくらするの?」と言われたり、「誰これ?」と辛辣なお言葉。
でも、記憶が定かでないおばあちゃんがご自分の顔の絵を見て
涙ぐまれる時は、私も胸が熱くなりました。
こうした絵を描くことは目に見える形で直接、社会に貢献することとは違います。
しかし、必要と思っていても不要なこと、不要に見えて実は最も大切なこと、そんな
パラドックスを感じ、また人の存在の重みの等しさを心のなかで思いました。
地味な活動ですが、色々な工夫をしながら、絵を通じて本当の意味で癒されること、
日常的になることを試みていきたいと考えています。
2003 Posi作品展
2002/2003個展
2001/12月個展
2001/4月個展
2000/7月個展
1998〜1999作品
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